相続コラム

よくあるご質問(空き家の処分方法)

2018.09.15

空き家の処分方法を教えて下さい

空き家や空き地については、不動産業者を交えた上で処分するか、活用するかを検討する必要がありますが、今回は登記手続の側面からご説明いたします。

空き家や空き地が存在する場合、まずは登記簿を調べてその登記名義人を特定する必要があります。
登記名義人がご自身であれば、そのまま処分、活用を検討する、という方向で進めて問題ないです。

しかし、登記名義人が亡くなった方になったままという場合もよくあることです。
この場合、相続登記をしないままでは不動産の売却をすることはできません。
既に亡くなっている登記名義人から、買主への直接の名義変更は認められておらず、その前段階として相続登記を完了させる必要があるのです。

そして、この相続登記は案件によってかなり難航する場合があります。
例えば、登記名義人が亡くなった後、相続登記をしないまま長い間放置していた場合、次のようなことが起こりやすくなります。
① 数次相続が発生
→相続人が増える可能性がある
② 代襲相続が発生
→相続人が増える可能性がある
③ 相続人中に認知症の方がいる
→家庭裁判所に成年後見人の選任を申し立てる必要が生じる場合がある
④ 相続人中に行方不明の方がいる
→家庭裁判所にに不在者財産管理人の選任を申し立てる必要がある

こうなってくると、遺産分割協議が整う可能性が低くなってくるので、「売却したいのに相続登記ができなくて売却できない」という状況が発生してしまいます。

不動産を売却できないままでいると、固定資産税の納税義務、植木が伸びっぱなしになる等近隣の方から苦情が来る可能性、家裁や災害による第三者への損害など、心配事が絶えなくなります。

身近に空き家や空き地が存在する場合、できるだけ早く手続を行うようにしましょう。

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