相続登記にはどれぐらいの期間が必要ですか？

当事務所の場合ですが、早ければ2週間ほどで完了する方もいますし、長い方だと1年以上必要になるケースもあります。
時間がかかる原因は、亡くなった方がたくさんの不動産を色々なところに所有しているという、財産の多さにも関係しますが、一番の原因は「相続人が多すぎる」というケースがほとんどです。

なぜ相続人が多くなるかというと、相続登記を放置していたために、本来の相続人が死亡してしまい、２次相続、３次相続が発生した、というものです。
相続人が増えると、単純に遺産の相続に関する同意が取りにくいという場合だけでなく、相続人の中に高齢のため認知症を発生していたり、逆に未成年の方がいらっしゃるという可能性も高くなります。
相続登記は単なる名義変更ではなく、民法に則った権利を相続するという非常に厳格な手続です。
高齢のために認知症を発症している場合は、家庭裁判所で成年後見制度を、未成年の方がいてその親権者の方も相続人の場合は家庭裁判所で特別代理人の選任をするなどして手続きを進めなければいけません。
家庭裁判所の手続を要するケースだと、そちらの手続きに時間がかかるので、冒頭に述べたような１年以上というケースも十分に出てくるということです。

上記のようになる前にご相談に来て頂くのが一番ですが、放置して状況が悪化することはあってもよくなる可能性は低いので、できるだけ早く専門家にご相談ください。